
ストームエメラルダBOX期待値16,000円は6,000円で買えた人の話です
【訂正 2026年7月31日】当初、BOXの価格を「実売価格」として記載していましたが、出典は買取価格でした。該当箇所を訂正しています。あわせて、BOX価格の推移について出典に記載のない日付・価格を掲載していたため、該当行を削除しました。
この記事の要点
- 最新の数字:BOXの取引相場(フリマ相場)は2026年8月1日0:00時点で22,400円です(PRICE BASE「未開封BOXの最新取引相場価格」)。7月31日時点は24,000円前後(一般相場24,000円〜=スニーカーダンク/フリマ相場23,000〜25,000円=altema)でした。
- 世に出ている「ストームエメラルダの期待値」はすべて定価6,000円前提です。買う側が実際に払う取引相場(フリマ相場)は22,400円で、前提が約3.7倍違います。
- 競合2本の期待値推定は、トレカジャパンが販売ベース約16,000円/買取ベース約9,000円、pokeka-atariが23,569円(2026年7月31日時点)。最大2.6倍食い違い、どちらも計算式は非開示です。
- 取引相場(フリマ相場)22,400円で買った場合の差引は、販売ベースで−6,400円(−28.6%)、買取ベースで−13,400円(−59.8%)という計算になります。7月31日時点の24,000円で買った場合は、販売ベース−8,000円(−33.3%)、買取ベース−15,000円(−62.5%)です。
- メルカリ手数料10%を引いた「手取り期待値」は、販売ベースで約14,400円。取引相場(フリマ相場)22,400円との差引は−8,000円(−35.7%)まで広がります(送料は別途)。
- シュリンクの有無で価格が変わります。買取価格はあり24,250円/なし20,250円で差4,000円(7月31日時点)。
- 期待値の約65%をMUR+SARが占めます。平均は取れても中央値は大きく定価割れする構造です。MUR・SARを外すと販売5,600円/買取3,300円。
- 封入率は公式が一切公表しておらず、本記事の数字はすべて各サイトの推定値・2026年7月31日時点のスナップショットです。
先に結論:取引相場22,400円で開けるのは「期待値プラスの投資」ではなく「賭け」です
2026年8月1日0:00時点で、ストームエメラルダの未開封BOXの取引相場(フリマ相場)は22,400円です(PRICE BASE「未開封BOXの最新取引相場価格」・判定ソースは同社独自調査=大手フリマサイトの取引相場)。前日の7月31日時点では24,000円前後で、一般相場24,000円〜(スニーカーダンク)、フリマ相場23,000〜25,000円(altema)と記録されています。マーケットプレイスの購入価格でも、スニダンのシュリンクあり最安出品が23,500円〜(スニーカーダンク・7月31日時点)で、おおむね同水準でした。一方、期待値を公開しているサイトは2本しかなく、その2本ですら数字が2.6倍食い違っています。まずは、その推定値をそのまま購入側の価格にぶつけた結果を先に置きます。
| 期待値の出どころ | 1BOXの期待値 | 取引相場22,400円との差引 (8月1日0:00時点・フリマ相場) |
24,000円との差引 (7月31日時点) |
6,000円(定価)との差引 |
|---|---|---|---|---|
| トレカジャパン(販売ベース) | 約16,000円 | −6,400円(−28.6%) | −8,000円(−33.3%) | +10,000円 |
| トレカジャパン(買取ベース) | 約9,000円 | −13,400円(−59.8%) | −15,000円(−62.5%) | +3,000円 |
| pokeka-atari (2026年7月31日時点) |
23,569円 | +1,169円(+5.2%) | −431円(−1.8%) | +17,569円 |
| MUR・SARを外した場合(販売) | 5,600円 | −16,800円(−75.0%) | −18,400円(−76.7%) | −400円 |
| MUR・SARを外した場合(買取) | 3,300円 | −19,100円(−85.3%) | −20,700円(−86.3%) | −2,700円 |
差引は単純な引き算です(期待値 − 購入価格)。ここで重要なのは、金額の大小そのものより推定の幅の広さです。9,000円から23,569円まで、2.6倍の開きがある。そしてその幅の中に、22,400円(8月1日0:00時点の取引相場=フリマ相場)も24,000円(7月31日時点)も、どちらの損益分岐もすっぽり収まっています。つまり「儲かるか損か」を推定値から断定できる状態ではありません。
この記事では、その幅がどこから来ているのかを分解し、メルカリの手数料まで引いた手取りベース、そして「何BOXに1枚出れば元が取れるのか」という逆算まで、計算式をすべて開示して書きます。結論を押し付けるつもりはありません。数字を並べるので、判断はご自身でしてください。
なぜ既存の「期待値」記事は、今日の判断に使えないのか
理由は3つあります。
理由1:全員が「定価6,000円」を前提に計算している
期待値16,000円という数字を見て「BOXを買えば儲かる」と読むのは、6,000円で買えた人の話です。コンビニで運よく買えた人、抽選に当たった人にはその通り当てはまります。しかし家電量販店・ポケモンセンター・大半のカードショップは当日店頭販売なし(事前抽選のみ)で、コンビニも購入上限2〜10パック、完売が相次ぎました。実際に「今から買う」人が向き合う価格は、8月1日0:00時点の取引相場(フリマ相場)で22,400円です。前提が約3.7倍違えば、結論も変わります。
理由2:計算式が公開されていない
トレカジャパンもpokeka-atariも、封入率と単価をどう掛け合わせたのかを開示していません。検証できない数字は、信じるか信じないかしか選べません。ちなみにpokeka-atariはコンプ費用516,456円(2026年7月31日時点)という数字も出しています。
なお、pokeka-atariの推定値は毎日更新されており、2026年8月1日時点では22,251円になっています。
理由3:土台の封入率が、サイトごとに2倍以上ばらついている
公式は封入率を一切公表していません。出回っている数字はすべて各サイトの推定であり、実測封入率を公開しているサイトは本日時点で存在しません。そして推定値は、以下のようにばらついています。
| サイト | MUR(メガレックウザex 113/076) | SAR(メガレックウザex 110/076) |
|---|---|---|
| altema | 50BOXに1枚 | 6BOXに1枚 |
| トレカの地図 | 1.69%(59.3BOXに1枚) | 30.22%(3.3BOXに1枚) |
| DMM myca | 1.4%(70BOXに1枚) | 26%(4BOXに1枚) |
| トレカジャパン | 50〜60BOXに1枚 | 4〜6BOXに1枚 |
| トレカプロ | 1〜2%(50〜100BOXに1枚) | 2〜3BOXに1枚 |
| pokeka-atari | 約1% | 約13% |
MURで約2倍差、SARで約2.3倍差です。SARは「2〜3BOXに1枚」と「約13%(約7.7BOXに1枚)」が同じ弾について語られている状態で、この差は期待値に直接効きます。後述しますが、SARの封入率をどこに置くかだけで、損益分岐を越えるか越えないかが逆転します。封入率そのものの比較はストームエメラルダの当たりカードと封入率まとめでも整理しています。
【計算①】取引相場22,400円を基準にした損益分岐(前提を全部書きます)
まず前提を開示します。ここを隠して数字だけ出すのが、既存記事の一番の問題だと考えています。
- 購入価格:22,400円(PRICE BASEの2026年8月1日0:00時点の未開封BOX取引相場=フリマ相場。買取価格ではなく、買う側が支払う価格です)。比較用に、7月31日時点の24,000円(一般相場24,000円〜=スニーカーダンク/フリマ相場23,000〜25,000円=altema)でも併記します
- 期待値:他社の推定値をそのまま使用(自前の封入率実測はありません)
- 「販売ベース」:出たカードをショップの販売価格で評価した金額。実際にその値段で自分が売れるわけではありません
- 「買取ベース」:出たカードをショップに売ったときに手に入る金額
- すべて2026年7月31日時点のスナップショット。相場は時間単位で動きます
この前提で計算すると(購入価格はいずれも取引相場=フリマ相場)、16,000円 − 22,400円 = −6,400円(購入額に対して−28.6%)。9,000円 − 22,400円 = −13,400円(−59.8%)。7月31日時点の24,000円で買った場合は、16,000円 − 24,000円 = −8,000円(−33.3%)、9,000円 − 24,000円 = −15,000円(−62.5%)でした。購入価格が1,600円下がった分、いずれも差引は縮みますが、符号は変わりません。
ただし1つだけ、符号が変わる推定があります。pokeka-atariの23,569円を採用した場合、取引相場24,000円基準では −431円(−1.8%)だったものが、22,400円基準では +1,169円(+5.2%) と、推定のひとつでは計算上プラスに振れるという結果になります。ただしこれを「得になる」と読むのは早いと考えます。理由は2つあります。①pokeka-atariは計算式を公開していません(どの封入率とどの単価を置いたのかが検証できません)。②この期待値は約65%をMUR+SARが占める構造の上に成り立っています——つまり平均値が正でも、MURもSARも出なかったBOX(推定で7〜9割)の中央値は大きく定価割れします。この点は後述の「平均は取れても、中央値は取れない」で詳しく扱います。
結局、同じ22,400円(取引相場=フリマ相場)という購入価格に対して、3社の推定は −59.8%から+5.2%まで割れています。幅の広さと、計算式が非開示であることのほうが、個々の数字より重要だと考えます。
ここで押さえておきたいのは、販売ベースと買取ベースは「同じカードを違う物差しで測った数字」だということです。16,000円と9,000円の差、約7,000円は「カードを現金に換えるときに失われる分」です。ショップに売るなら買取ベース、自分でフリマに出すなら販売ベースに近い、しかし手数料が引かれる。その中間を計算したのが次の章です。
【計算②】メルカリ手数料10%を引いた「手取り期待値」
販売価格ベースの期待値は、実際には受け取れません。フリマアプリで売れば販売手数料が引かれ、送料も自己負担が一般的だからです。そこで手取りを計算します。式はこれだけです。
手取り期待値 = 販売ベース期待値 × 0.9 −(送料)
メルカリの販売手数料は10%なので0.9を掛けます。送料はカードの枚数・梱包・配送方法で変わり、確定した1枚あたりの金額を置ける根拠がないため、ここでは送料をゼロと仮定した「上限値」として計算します。実際の手取りはこれより下がります。
| 評価方法 | 期待値 | 手取り(×0.9、送料別) | 取引相場22,400円との差引 (8月1日0:00時点・フリマ相場) |
24,000円との差引 (7月31日時点) |
6,000円との差引 |
|---|---|---|---|---|---|
| 販売ベース(トレカジャパン) | 16,000円 | 14,400円 | −8,000円(−35.7%) | −9,600円(−40.0%) | +8,400円 |
| pokeka-atari (2026年7月31日時点) |
23,569円 | 21,212円 | −1,188円(−5.3%) | −2,788円(−11.6%) | +15,212円 |
| 買取ベース(トレカジャパン) | 9,000円 | 9,000円(手数料なし) | −13,400円 | −15,000円 | +3,000円 |
| MUR・SARなし(販売) | 5,600円 | 5,040円 | −17,360円 | −18,960円 | −960円 |
| MUR・SARなし(買取) | 3,300円 | 3,300円 | −19,100円 | −20,700円 | −2,700円 |
販売ベースで見ていた−28.6%は、手取りで見ると−35.7%になります。「期待値16,000円」を見て2万2千円台を出すと、手数料と送料の分だけさらに沈む。この一手間を入れているメディアを、私たちは確認できていません。
ここで見ておきたいのが、【計算①】で唯一プラスに振れていたpokeka-atariの推定です。23,569円は取引相場22,400円に対して+1,169円でしたが、メルカリ手数料10%を引くと手取りは21,212円となり、−1,188円(−5.3%)とマイナスに戻ります(送料を入れればさらに下がります)。つまり計算上プラスに見えた分は、手数料でほぼ相殺される水準だった、ということです。
高額カード単体で見ると、売る場所の差のほうが大きい
MUR(メガレックウザex 113/076)のメルカリ実勢は283,000〜321,000円です。手数料10%を引くと手取りは約254,700〜288,900円。一方、店舗買取はスニーカーダンク300,000円、altema260,000円、PAO秋葉原250,000円、PRICE BASE220,000円に対し、遊々亭・カーナベルは100,000円です(altema/スニーカーダンク/PRICE BASE)。
つまり同じ1枚が、売り先によって10万円と30万円になります。3倍差です。そしてメルカリの手取り上限(約288,900円)より、スニーカーダンクの買取(300,000円)のほうが高くなるケースすらあります。この乖離に触れた競合記事を、私たちは1本も確認できていません。「何を引くか」より「どこで売るか」のほうが金額インパクトが大きい局面がある、というのは押さえておく価値があります。
SARも同じ構図です。販売118,000〜138,000円に対し、買取は遊々亭40,000円からaltema110,000円まで2.75倍差。手数料を引いたメルカリ手取りは約106,200〜124,200円という計算になります。
【計算③】何BOXに1枚出れば元が取れるのか、逆算してみる
期待値を信じるのではなく、逆から攻めます。「取引相場22,400円を回収するには、当たりが何BOXに1枚出ればいいのか」です。式はこれです。
必要な出現間隔(BOX)= カード1枚の手取り ÷ 22,400円(取引相場=フリマ相場)
- MUR単体で回収する場合:手取り約254,700〜288,900円 ÷ 取引相場22,400円 = 約11.4〜12.9BOXに1枚出れば釣り合う計算。しかし推定封入率は50〜70BOXに1枚。4〜6倍足りません。
- SAR単体で回収する場合:手取り約106,200〜124,200円で計算すると、約4.7〜5.5BOXに1枚出れば釣り合う計算になります。推定封入率は3.3BOXに1枚〜6BOXに1枚。
ここが、この記事で一番お伝えしたいポイントです。SARの推定封入率(3.3〜6BOXに1枚)は、損益分岐(4.7〜5.5BOXに1枚)をちょうどまたいでいます。トレカの地図の30.22%(3.3BOXに1枚)を信じれば黒字寄り、トレカジャパンの6BOXに1枚を信じれば赤字寄り。競合の期待値が2.6倍食い違っている理由も、おそらくここにあります。SARの封入率と単価をどこに置くかで、答えがひっくり返るのです。
参考までに、公開されている数字を粗く積み上げると(MUR:手取り約25.5〜28.9万円 ÷ 50〜70BOX、SAR:手取り約10.6〜12.4万円 ÷ 3.3〜6BOX、その他カード:手取り約5,040円)、1BOXあたりおおよそ2.6万円〜4.8万円という広いレンジになります。この試算は複数サイトの封入率と価格を混ぜており、単一の整合した前提ではないため、トレカジャパンの16,000円とは合致しません。だからこそ「幅がある」以上のことは言えない、というのが誠実な結論だと考えています。数字が2倍動く土台の上で、小数点以下まで出た期待値を信用しすぎないほうがよさそうです。
シュリンクを切ると、買取で4,000円下がります
期待値の議論以前に、確定で発生する損失があります。シュリンクの有無による価格差です。ここは買取(店が買う額)と購入(買う側が払う額)を分けて見る必要があります。
- 買取価格(トレカの地図「ストームエメラルダ未開封BOXの買取価格推移」・2026年7月31日):シュリンクあり24,250円/シュリンクなし20,250円。差4,000円(あり比 約16.5%)。
- 購入価格(スニーカーダンクの最安出品・同日時点):シュリンクあり23,500円〜/シュリンクなし16,800円〜。最安出品どうしの差は6,700円。
これは推定でも期待値でもなく、市場に出ている価格の差です。手元のBOXを開けずに売るつもりなら、シュリンクを切った時点で提示される買取額が4,000円下がる。買い直すつもりなら、シュリンクなしのほうが最安出品ベースで6,700円安く手に入る、という関係になります。なお最安出品どうしの比較は在庫状況に左右されるため、買取側の4,000円差のほうが安定した指標です。この点に触れていた競合記事は、私たちが確認した9本のうち1本だけでした。
平均は取れても、中央値は取れない
期待値の約65%をMUR+SARが占める
トレカジャパンによれば、期待値の約65%をMURとSARが占めます。実際、販売ベース16,000円からMUR・SARを外すと5,600円、買取ベース9,000円から外すと3,300円まで落ちます。
これは「ほとんどのBOXは期待値に届かず、ごく一部のBOXが平均を押し上げている」という意味です。統計でいう平均と中央値の乖離が極端に大きい分布で、100BOX開ければ平均に近づきますが、1BOXしか開けない人にとっての「ありがちな結果」は5,600円分(手取りなら約5,040円)です。取引相場(フリマ相場)22,400円との差は約17,000円になります。
推定を信じるなら、7〜9割のBOXにはSARが入らない計算
SARの推定封入率をそのまま確率に読み替えると、SARが入らないBOXの割合は、30.22%説で約70%、26%説で約74%、6BOXに1枚(約16.7%)説で約83%、13%説で約87%。おおよそ7〜9割のBOXにはSARが入らないという計算になります(MURはさらに希少で1〜2%程度の推定)。もちろん公式非公表の推定に基づく計算なので、確定情報ではありません。
一方で高レアが3枚入る、いわゆる「3枚箱」も存在し、出現率は約10.67%=9.4BOXに1箱と推定されています(トレカの地図)。上振れの箱と下振れの箱が両方あり、その落差が大きいのがこの弾の性質です。
発売当日の開封報告(すべて自己申告・画像未確認)
以下はX(旧Twitter)上の投稿をYahoo!リアルタイム検索経由で確認したものです。いずれも投稿者の自己申告であり、本文が省略されているものが多く、画像による裏取りはできていません。統計的な根拠ではなく、あくまで「振れ幅の実例」として読んでください。
- 極端な上振れ:@masii1215さんは6人が1BOXずつ計6BOXを開封してMUR3枚+ヒガナSAR。@ponpokorin0121さんは1箱でMUR、ARも強め。@GOD_niwatoriさんは10パックでMUR。
- 下振れ(バラパック):お華さん36パックでSR以上なし、ダックローさん16パックでARもなし、ヤッスルさん14パックでRR0枚。
- 下振れ(BOX):メガジョッカーさんはポケモンセンター産BOXで「爆死・SR三枚箱」、饅頭屋さんも1箱で爆死との報告。
- 時系列:8:15時点では「SARの報告はあるがMURの報告は見られない」、12:13には「MUR引いてんだけど、SAR引けたよ、がめっちゃ流れてくる」という投稿が確認できました。
36パック(BOX換算で2箱弱)でSR以上ゼロという報告と、6BOXでMUR3枚という報告が同じ日に並んでいる。これが分散です。Yahoo!リアルタイム検索で当日の空気は追えますが、SNSは上振れが可視化されやすい点も割り引いて見る必要があります。
なお、YouTubeでは「カートンナイト@トレカ歴30年」さんが10カートン・120BOX規模の開封検証(120BOX開封 MURや3枚箱の出現率完全版)を公開しています。私たちは動画内の数値を取得できていないため本記事では引用しませんが、封入率を実測ベースで知りたい方には、こうした大規模検証を自分で確認することをおすすめします。
「開けない」という選択肢の実勢価格
期待値は推定ですが、BOX買取価格は今日実際に提示されている金額です。判断材料として並べます。
| 買取先(2026年7月31日時点) | BOX買取価格 | 取引相場22,400円との差 (8月1日0:00時点・フリマ相場) |
|---|---|---|
| 秋葉原TOYGER | 27,100円 | +4,700円 |
| Blue Rocket | 26,000円 | +3,600円 |
| GOTCHA! | 25,500円 | +3,100円 |
| トレカステラー秋葉原(シュリンク有) | 25,000円 | +2,600円 |
| トレカの地図 掲載値(シュリンクあり) | 24,250円 | +1,850円 |
| 極KIWAMI大分 | 22,500円 | +100円 |
| イオン(参考) | 21,000円 | −1,400円 |
開封の手取り期待値が14,400〜21,212円という試算だったのに対し、開けずに売る場合の買取実勢(7月31日時点)は21,000〜27,100円。少なくとも今日時点の数字を並べる限り、開けない選択肢のほうが上に来ています。ただし買取価格には枚数上限・状態条件・シュリンク要件などが付くのが一般的で、私たちは各店の条件を確認できていません。また買取価格も日々動きます。
流通面では、スニーカーダンクの7/31時点の出品が1個99件以上、10個62件、20個14件、40個3件。まとめ売りの単価は10個で約26,000円/BOX、40個で約29,970円/BOXとむしろ割高で、大量に買うほど安くなる構造にはなっていません。ヤフオクは「ストームエメラルダ BOX」で総出品125件、1BOX 19,999〜26,500円(7月31日時点の出品価格)。未開封カートン(12BOX)は、このBOXの出品価格を単純に12倍すると約24万〜31.8万円という水準ですが、カートン単位の買取価格を金額つきで載せたページは確認できていません(カートンの記事参照)。
BOXのフリマ相場は7月7日時点の36,000円から約38%下げています
PRICE BASE「ストームエメラルダ 未開封BOXの価格推移」(列見出しは「日付」「フリマ相場」)に載っているフリマ相場は、7月7日36,000円(定価6,000円の6.0倍)、7月21日32,000円(5.3倍)、発売当日の7月31日22,400円(約3.7倍)の3時点です。掲載されているのはこの3行だけで、買取価格ではなく、フリマで取引された相場を指します。7月7日時点の36,000円から7月31日の22,400円まで、約38%の下落という計算になります。なお同社は、8月1日0:00時点の調査でこの7月31日の行を24,000円から22,400円(フリマ相場)に改定しています。相場サイトの掲載値は、同じ日付のままあとから書き換えられることがあるため、日付と数字はセットで控えておくのが安全です。ただし同表には7月7日より前のデータが掲載されていないため、36,000円がピークだったかどうかは判断できません。確認できるのは、この下落が発売日を迎える前から進んでいたという点までです。相場全体の読み方は2026年8月のポケカ相場の読み方でも解説しています。
定価6,000円で買えた人と、取引相場22,400円で買う人。答えは別です
定価6,000円で買えた人へ
どの推定を採っても、期待値は購入額を上回ります。販売ベースで+10,000円、手取りベースでも+8,400円、買取ベースでも+3,000円、pokeka-atariの数字なら+17,569円。BOXのまま売っても21,000〜27,100円で、+15,000〜+21,100円という計算です。
ただし油断できない点が1つあります。MUR・SARを外した期待値は販売5,600円(手取り5,040円)/買取3,300円。定価で買っていても、SARもMURも出なかったBOXは手取りで960円〜2,700円のマイナスになる計算です。「定価なら絶対にプラス」ではなく、「平均するとプラス、当たらなければ微減」が実態に近いと考えられます。
取引相場22,400円で買おうとしている人へ
数字を並べ直します。開封の手取り期待値は14,400〜21,212円(推定)。シュリンクを切れば買取提示は4,000円下がります。当たりが出ないBOX(推定で7〜9割)の手取りは約5,040円。一方、開けずに売れば21,000〜27,100円が7月31日時点の買取実勢。
この4つを見て開けたいなら、それは「期待値がプラスだから開ける」ではなく「引きたいから開ける」という選択です。それ自体は否定されるものではありません。ただ、投資の理屈で自分を説得しようとすると、根拠になる数字が2.6倍ばらついていて足りない、というだけの話です。
今後の下振れ材料も一応押さえておく
相場を押し下げうる要素も並べておきます。公式からの再販・増産の告知は7/31時点でありません。ただしメディア報として、コンビニ再販が8月7日〜予定と伝えられています(確定情報ではありません/スニーカーダンク)。ゲオは8/3 11:00〜アプリ受付、ホビーステーションは抽選7/28〜30・当選発表8/6・購入8/10〜16で、再販分はすべて5パック単位(BOX販売なし)。英語版は11/6発売予定です。
カード評価も割れています。ポケカブックのTier表(7/31更新)はTier1がドラパルトex、Tier2がメガドリュウズex・オーガポンバレットで、メガレックウザexは未掲載。同ページは弾全体を「カードパワーは近年でも最低クラス」と評価しています(ポケカブック)。一方でリユルン氏は評価A、ガチまとめは条件次第で400超えとする強気の見方。当日のジムバトル優勝はメガレックウザex 2件、虫パニック2件、メガカラマネロex 1件、ライコウex 1件ですが、母数が極めて小さく大半が公式配信のため、根拠としては弱いものです。カード自体の詳細はストームエメラルダ完全ガイドにまとめています。
売り時については、買取ホムラ(買取店側)が「BOXは初動で売り切る/当たりカードは初動3日間が勝負」とコメントしています。これは買取側の立場からの発言である点を割り引いて読む必要はありますが、実際にMURは初動180,000円から当日中に220,000円へ上昇するなど、値動きが速い局面であることは確かです。
まとめ:数字は出しました。判断はあなたのものです
- 取引相場(フリマ相場)22,400円で買って開けた場合の差引は、販売ベース−6,400円、手取りベース−8,000円、買取ベース−13,400円という計算になります(7月31日時点の24,000円なら、順に−8,000円/−9,600円/−15,000円)。
- ただしpokeka-atariの推定なら+1,169円と、推定のひとつでは計算上プラスに振れます(手数料10%を引くと−1,188円に戻ります)。同じ購入価格に対して推定が−59.8%から+5.2%まで割れており、しかも計算式は非開示です。「損」と断定することも「得」と断定することもできません。
- SARが4.7〜5.5BOXに1枚出れば釣り合う計算に対し、推定封入率は3.3〜6BOXに1枚。答えはこの1点にほぼ集約されます。
- シュリンクの有無による買取差4,000円(7月31日時点)と、期待値の65%がMUR+SARに偏る構造は、推定によらず効いてきます。
- 売る場所の差(MURで10万円と30万円)は、期待値の差より大きくなることがあります。
封入率は公式が非公表で、本記事に出てくる出現率はすべて各サイトの推定値です。実測封入率を公開しているサイトは本日時点で存在しません。数字の裏取りをしたい方は、トレカの地図、トレカジャパン、pokeka-atari、PRICE BASE、スニーカーダンク、ポケざんまい、ポケモンカード公式をあわせてご確認ください。
この記事は2026年7月31日時点の情報です。相場は日々変動します。封入率は公式が公表しておらず、記載の出現率はすべて各サイトの推定値です。期待値の計算は本文中に記載した前提に基づく試算であり、将来の結果を保証するものではありません。開封報告はX上の自己申告で、画像による確認は行っていません。購入・売却の判断はご自身の責任でお願いします。